2009年09月27日

締め切りのある人生(2009年4月号)

3月から4月にかけては人事異動の季節である。同僚が去り、新しい同僚がやってくる。同僚が去るのは転勤が一番多いが、最近は定年退職が増えた。

定年退職すると新年度の離任式や歓送迎会で挨拶をすることになる。挨拶は一様に感謝の気持ちを述べるが、他は様々である。定年後の生活の楽しさを語る人、寂しさを語る人、何を言いたいのかよく分からない人。もちろんそんな式や会には一切来ない人もいる。
私は今まで離任式には行ったことがない。去る者に何が言えるのかという気持ちがある。もちろん感謝の気持ちなら述べてもいいけれど、新年度になってしまえば、気持ちはすでに新しい職場にあるのである。
老眼鏡をかけるようになった頃から、定年退職が現実性を持ってきている。定年退職する同僚の挨拶を聞きながら、新しい職場がない定年退職となったとき自分はどうするだろうか、と考えた。もちろん趣味や余暇に今よりも多くの時間を割くだろうけれど、自分にはこれさえやっていれば、幸せで時間を忘れるというものがない。本も読むしマンガも読み続けるだろうけれど、1日中そればかりとは行かない。ギターも弾くけど、人前で発表する予定はない。趣味で英語を教える?いや、そんなニーズがあるとは思えない。これからそれさえやっていれば全てを忘れられるという趣味が出てくるのだろうか。望み薄である。そんなものがあるならもう既にやっているはずだ。

しかし我を忘れて何かに取り組むということがないわけではない。授業の準備、会議の資料、e-dream-sの原稿。趣味として楽しくやるわけではないが、やれば、それなりに楽しんでできるしやりがいもある。つまり自分には締め切りが必要なのである。それも自分が決めた締め切りではなく、既に決まっている或は人が決めた締め切りが要る。守らないと人に迷惑をかける締め切りがあるということは、社会と繋がっているということだ。そしてそれはできれば、意義のある楽しい仕事の締め切りで会って欲しい。

だから私の定年準備は定年後の締め切りを探すということになるのだろう。もし定年退職で離任の挨拶をすることなったら、新しい締め切りについて話をしたいものだ。今はそれがまだ何になるか分からないが、その中にACROSSとe-dream-sの締め切りがあるだろうということは間違いない。

posted by e-dream-s at 00:00| Comment(0) | 辻 荘一
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